週末、新潟の実家に帰った。私には帰る所がある。イギリスで始めて下宿したのはシリア人の家。大家さん一家は国の事情でもう二度とシリアには帰れない。親戚はアメリカに亡命。イギリスにはこういう人たちはとても多いように思う。
実家ではご飯を食べたり、掃除をしたり、昔に読んだ本を読み返したり、おばあちゃんとお菓子を食べながらテレビを見たり、散歩したり、論文書いたり(ほとんどしない、、、)。村の人に会うと’いつ帰るの?もう少し泊まっていけばいいのに’なんて、嬉しい事を言ってくれる。
帰るときは、おばあちゃんも玄関まで出て手を振ってくれる。今回はお父さんが駅まで送ってくれた。車の中でこれからの事を話した。そんなこと家で話せばいいんだけれど、昔からうまく話せない。雨が降っていて、駅で降りたら傘を出してお父さんも車から降りた。私は’いいよ、寒いから、じゃあ、体に気を付けて元気で。いってきます’。汽車の窓から緑のチェックの傘をさし、赤と青のウールのラガーシャツの上にグレーのウインドブレーカーをはおって、明るいブルーのジャージのズボン、カウボーイがかぶるような深緑の帽子をちゃんとかぶって、長靴をはいたお父さんが照れくさそうに手を振っていた。
家を去るときはいつも寂しくなる。私は物理的には何度でも家に戻ることが出来るけれど、いろいろな事はもう戻れないくらい遠くに来てしまったと思う。でも、こうして帰る所があるから遠くまで歩いてゆけるような気もする。
シリア人の大家さんは、スコットランドに移っていった。
2 件のコメント:
書き込んだのに消えた~(泣)
気をつけていってらっしゃい!!
素敵な家族だね☆ お父さん、照れててかわいいねー
村の人っていうところが、田舎でいいよ♪
すえさん、ありがとう。出産の無事をお祈りしています。すえさんが見てくれていると思うと頑張って書こうと思います。
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